「スクラップエコノミー」というタイトルがよい。タイトルから想像していた内容とは全然違っていた。スクラップという言葉の由来は本当にスクラップだった。というのは、著者は千葉県庁職員として産業廃棄物対策に携わってきた経歴を持っているからだ。最初に書いてあった3つのシェルター(この人は英語の使い方が独特だ)の章が、地方の役人の視点として面白い。今の日本の政策はリセッションやデフレから脱却できるかどうかという経済の問題ではなくて国がデフォルトをどう回避するかという点からとられているとし、そこに小泉構造改革の本質があるという。それが政府のシェルターであり、国をデフォルトに陥れる可能性のあるものは政府から追い出す政策をとっている。郵政民営化、地方自治体、特殊法人など。あとの2つは企業と国民のシェルターであり、国民のシェルターだけが準備されていないので私たち自身で考えようと強引にスクラップシティ(本題)へつながるのだが・・。

ISBN:482224458X 単行本 石渡 正佳 日経BP出版センター 2005/06/23 ¥1,890

コメント

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索