磯崎新の思考力―建築家はどこに立っているか
2006年6月6日 読書
松葉一清のインタヴューに答えて、上海について語っている部分が興味深い。「もっとひどいこともあって、建築家は予算と法規の面だけを見て、デザインはコンピュータ屋やパース屋に回す。すると彼らは中身に関係ないデコレーションをぼんぼん集めて、一週間くらいで1つのブロックデザインを作ってしまう。その結果、50年の情報が順不同で入り乱れて、最初に建つのがデコンストラクションで、その次がポストモダンというような、ある意味で支離滅裂な都市ができるわけです。哲学のほうで議論している、時間概念の前後が狂うのが新しい科学の理論だといっていることが、そのまま都市で起こっているんです」。しかも建築家は、土木とインテリアに挟まれて、宙に浮いてしまいそうな状況だそうだ。
ISBN:4860730305 単行本 磯崎 新 王国社 2005/12 ¥2,100
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