オープンソースの成功―政治学者が分析するコミュニティの可能性
2007年6月9日 読書
面白い本でした。著者のスティーブン・ウェバーは、オープンソースを解説しているわけではなく、何故これが成立しているのかという疑問から、これからの社会の成り立ちの芽をここに見ることができるかもしれないという分析などをしています(それだけではないですが)。
「レッシングは、法が従来の社会において果たしてきたように、コンピュータ環境においてはソフトウェアが構造的役割を担っていると述べている。コードそのものと同じくらい重要で、おそらくさらに基本的なのはコードが組み立てられたプロセスだという考えにオープンプロセスは賭けているのだ。」
「オープンソース『コミュニティ』(彼らはそう自称する)は組織化原理を規定しつつある。その中には、参加(と離脱)の規準、指導的役割、勢力関係、分配問題、教育および社交の方針など、生まれたての文化とコミュニティの構造を表すあらゆる特徴が盛り込まれている。一方で、このコミュニティは、商業やそれを内包する資本主義経済への関わり方を見つけ出そうとしているのだ。」
「分散的かつ自発的な協力は、人間の行動において常に興味深い現象だ。一部の社会科学者にとっては研究の根幹に関わる話だ。新しい種類のコミュニティや協力的な組織を可能にすることでインターネットが政治経済と社会に及ぼす変化の研究においては、きわめて重要な現象なのだ。」
ISBN:4839916586 単行本 守岡 桜 毎日コミュニケーションズ 2007/02 ¥2,940
「レッシングは、法が従来の社会において果たしてきたように、コンピュータ環境においてはソフトウェアが構造的役割を担っていると述べている。コードそのものと同じくらい重要で、おそらくさらに基本的なのはコードが組み立てられたプロセスだという考えにオープンプロセスは賭けているのだ。」
「オープンソース『コミュニティ』(彼らはそう自称する)は組織化原理を規定しつつある。その中には、参加(と離脱)の規準、指導的役割、勢力関係、分配問題、教育および社交の方針など、生まれたての文化とコミュニティの構造を表すあらゆる特徴が盛り込まれている。一方で、このコミュニティは、商業やそれを内包する資本主義経済への関わり方を見つけ出そうとしているのだ。」
「分散的かつ自発的な協力は、人間の行動において常に興味深い現象だ。一部の社会科学者にとっては研究の根幹に関わる話だ。新しい種類のコミュニティや協力的な組織を可能にすることでインターネットが政治経済と社会に及ぼす変化の研究においては、きわめて重要な現象なのだ。」
ISBN:4839916586 単行本 守岡 桜 毎日コミュニケーションズ 2007/02 ¥2,940
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