巨匠の残像

2008年5月6日 読書
他界した建築家を17人を、住宅設計、世界進出、異才の人、気骨の人、昭和の巨匠の5章に分けて記録しています。先日亡くなったばかりの黒川紀章さんも「時代と社会を射抜いた不世出の"メディア型建築家"」として丹下健三さんとの師弟で1章を割いています。書籍としてはずいぶんとフットワークがよい。宮脇檀、清家清、林雅子という住宅作家の紹介が面白かった。宮脇檀さんという人は作品以上に文筆家として有名。日々の出来事を開けっ広げにエッセイに書いてしまう人だった。いまでいうとブログを投稿し続ける中川翔子さんみたいな存在だったのでしょうか。清家清さんは教養の幅がずいぶんと広い人だったらしいです。いまはこういうタイプの人は少なくなっていますね。仏ミッテランのような人かな、いや石坂浩二さんかもしれない。林雅子さんは日建設計・林昌二さんの奥さんで、夫やまわりの人たちにずいぶんと大事にされたんだろうなぁと想像してしまいます。あと、北海道の作品が多い毛綱毅曠さんが、志し半ばの異才としてファイリングされています。

著者:日経アーキテクチュア編集部、出版社:日経BP社、発行年月:     2007年12月

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