磯崎新の都庁はどんな案だったのか。それを知りたければお台場に丹下健三が設計したフジTVの社屋を思い浮かべるとよい。レム・コールハースが呟いたエピソードが紹介されている。平松剛さんは木村俊彦構造設計事務所勤務ののち作家となり、「光の教会 安藤忠雄の現場」で第32回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。この本はサントリー学芸賞。前作より圧倒的によい。

磯崎新はフォロアーがたくさんいるし、アトリエに在籍した建築家も少なくない。坂茂、六角鬼丈、八束はじめ。都庁コンペに参加したのは青木淳、渡辺真理、菊池誠。この3人が時々登場する。MOCAの現場をまかされていた渡辺真理はエリート。今は売れっ子である青木淳のエピソードは泥臭くて人間味がある。

都庁コンペを軸に主に磯崎新と丹下健三が描かれている。磯崎の独創的な建築の種明かし、設計の進め方、丹下観など、興味の尽きない内容。


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